トップメッセージ

企業としての社会的責任(CSR)が、その企業のあり方、評価として大きな基盤を成しています。設立61周年を迎え、多くのステークホルダーに支えられ事業展開を進めてきた東芝テックがCSRをどのように考え実行しているのか。東芝テックのトップでありCRO*でもある、鈴木護取締役社長の生のメッセージをお届けします。
* CRO(Chief Risk-Compliance Management Officer「リスク・コンプライアンス統括責任者」)
東芝テックのCSRについて
はじめに、東芝テックのCSRの取り組みについて教えてください。
東芝テックグループの事業活動は「CSR経営の推進」が基盤となっています。その根幹となっているのが経営理念である「私たちの約束」です。
「私たちの約束」は5つの項目で構成されていますが、その一つひとつの内容を全従業員がしっかりと理解し実際の業務に反映することで、おのずとCSR経営・健全な事業活動につながるものと確信しています。
CSR経営で大切なのは、コンプライアンスと説明責任、会社の透明性だと考えます。
コンプライアンスについては、海外・国内の全従業員に対して常に注意喚起を行っています。CSR推進委員会を頂点に、顧客満足、人権・従業員、社会貢献、地球環境、リスク・コンプライアンスといった5つの委員会を体系化し、従業員への周知徹底、活動を積極的に行うことで、規範の逸脱を「ゼロ」にするべく啓蒙を徹底しています。
説明責任とは、会社の透明性を高め、私たちがやっていることがステークホルダーの皆様に「分かりやすく伝わっている」「曇らずクリアに見えている」ということです。たとえば何か事象が起きた時、それをただ伝えればよいのではなく、会社として理解し判断した内容を伝えなければならないということです。また生命・安全を脅かす事故の発生を未然に防ぎ、商品の安全を確保するというメーカーの責務を果たすためにグローバルな品質管理体制を整え、お客様が安心してお使いいただける商品とサービスの提供に努めています。それと同時に、自分たちの品質レベルがどの位置にあるのかを、他社のベンチマークを行いながら、日々改善の努力をしています。
東日本大震災について
2011年3月11日、東日本大震災がありました。これをきっかけに変わったことを教えてください。
先ずは、被災されました方々に心よりお見舞い申し上げるとともに、被災地が1日も早く復興することを心よりお祈り申し上げます。
今回の震災では、大自然の脅威というものをあらためて感じさせられました。東芝テックグループにはBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)があります。この震災で、想定していた前提条件が甘かったと痛感しました。これを機に、どこから改善の手を伸ばしていくか、早急な検討を始めています。
当社の被害としては、事務所が一部損壊しましたが幸いにして軽微でした。ただ、他業界でも取り沙汰されていますが、取引先である部品・材料メーカーがこれほどまでに東北に集中していたことに驚いています。マルチベンダーに努めていたものの、最終的には集中していたのですね。
製品の安定供給確保、物流確保、そして社内の連絡体制という側面で、反省点や課題が山積みであることを実感しました。
東芝テックとしてどのような支援をしましたか。
東芝テックとして真っ先に行ったのは、被災された従業員・そのご家族への物資支援です。食糧や水が無いということでしたので、関西や九州から物資を調達し新潟ルートで運びました。また、寄付等により壊れたお住まいへの支援も行いました。
お客様や取引先には、地元の商工会議所を通じ、当社製品のコピー機、複合機、レジスター、コインランドリー用のコイン機能を外した自動洗濯乾燥機の長期にわたる無償貸し出しなどを行いました。支援については、この先さらに長期にわたって何ができるのか考えていかなければなりません。
地球内企業としての事業活動
「 地球内企業」の具体的な活動について教えてください。
先ずは「資源有限」という考えです。いかにして資源を節約し再利用するか、そしてその確固とした体制作りが地球内企業としての大きな使命だと考えます。
東芝グループでは「アクションプラン」、東芝テックグループでは「環境プラン」として地球資源の保全・保護・循環を最優先に考え、製品そのものだけでなく、開発や販売サービスも含めあらゆる事業活動の中で環境負荷の低減を図るとともに、温室効果ガス(CO2)排出量削減にも取り組んでいます。
もう一つは、「人財」です。地球上には、民族、性別、年齢など、ひとりひとり個性をもった様々な人が生活しています。この異なるパーソナリティがお互いに啓蒙しあえる多様性を尊重した人財活用を行い、その育成にも注力しています。
ステークホルダーについて
ステークホルダーの期待についてはどのようにお考えですか。
企業は利益を出して成長しながら存続し続けるというのが最大のミッションです。それを成し遂げる基盤・土台がCSRです。
業績の向上とともに、大切なのは会社の透明性です。透明性、つまり説明責任をきちんと果たすことで会社としての行動結果が社会に見えてきます。これからはこのようなコミュニケーションが今まで以上に必要になってくると感じています。
社会やステークホルダーの皆様の関心事や要求は、時代や環境とともに刻々と変化していきます。さまざまなコミュニケーションの機会を通じ、その期待をしっかりと捉え応えていくことが大切だと考えています。










